2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
認知症治療における投薬と家族によるケアについて強調しておきたかったこと ここまで数回にわたって、認知症の投薬治療について少し詳しくお話ししてきました。 そのため「『お父さん!違うでしょ!』といったような家族の対応が認知症患者さんの病状を進行…
前回は、精神症状と身体症状に対する薬の効果は完全に「シーソー関係」にあり、精神症状を良くする薬を使うと身体の動きが悪くなり、身体症状を良くする薬を使うと精神症状が悪くなる傾向があること、そして精神症状に対する投薬で最も出現頻度の高い副作用…
前回は、認知症患者さんの多くが有している「薬剤過敏性」こそが認知症治療の難易度を上げている主要な要因の一つであり、そのため投薬治療を安全に進めていく上では、予期せぬ薬の効果が出ていないかどうかを注意深く見極めながら、おかしな兆候があればす…
前回は、認知症医療の臨床において、家族が勝手に薬を調整してしまうケースは治療に最も難渋するが、そもそも自己判断で内服薬の調整をすることは「悪性症候群」という命に係わる状況を引き起こしかねず、非常に危険なので絶対にしてはいけないというお話を…
前回は、患者さんの客観的な症状と変化を報告できない家族の場合、家族の大げさな話にこちらが振り回されないようにしながら、できるだけ客観的な情報を引き出せるように問診するとともに、その他の家族やケアマネを初めとする医療・介護保険スタッフとも積…
前回は、認知症患者さんがデイサービスやデイケアなどの通所サービスを利用するようになると、生活リズムが整って夜間の睡眠の質が上がり、それによってほとんどの認知症症状のベースになっている「意識の変容」が改善するので、認知症症状も全体的に落ち着…
前回は、認知症患者さんと同居されている方が、どうしても本人の気持ちを落ち着かなくさせてしまうような言動をしており、それを改めるのがなかなか難しい場合、当院では本人にデイサービスやデイケアなどの通所サービスを利用してもらうようお勧めしている…
前回は、認知症患者さんと同居されている方が、どうしても本人の気持ちを落ち着かなくさせてしまうような言動をしてしまい、それを改められない場合には、自宅でその方と2人だけで過ごす時間を減らしていくことが必要であり、そのためには介護保険サービス…